2014-12-18(Thu)

だからジャズチャンツ!


今日は日本の英語教育の第一人者として活躍されている日向清人先生のブログ「ビジネス英語雑記帳」より、ジャズチャンツについての記事を紹介させていただきます。
日向先生のブログは以前より私たちも読ませていただいていましたが、先日開催しましたJazz Chants Miracle 2014にご参加くださった方々からも「日向先生の記事がジャズチャンツを知るきっかけになった」とお聞きしました。
そこで日向先生のご承認を得て、ジャズチャンツユニオン・ブログに掲載させていただくことになりました。
先生がキャロリン・グレアム氏の慶應大学でのワークショップに参加された時のことをシェアしてくださっています。
「ジャズチャンツがなぜ効果的なのか」が、より多くの英語指導者の方、そして英語学習者の方に届くことを願っています。


(続)英語はリズムだ!Jazz Chants というアプローチ

Googleの検索欄に「キャロリン ジャズ チャンツ」と入れると400件近くヒットします。英語でも、例えば、"carolyn graham" 'jazz chants" と入れると3万件以上ヒットします。きょうは、この Jazz Chants (登録商標なので正式には右上にマルアールの印が入ります)について話をさせてください。英語のリズムというものを感じ取っていただけるのではないかと思います。

実は、きのう、この Jazz Chants を30年近く前に考案された Carolyn Graham さんご自身のワークショップに参加してまいりました。しかも、始まる前のちょっとした雑談の中で具体的応用法までも教わるという予想外の「おみやげ」つきです。実に気が利いている英語学習法で、1人で「持っている」のももったいないので、読者のみなさんにもおすそわけ、という気持ちで書いています。
さて、この Jazz Chants というもの、奥が深いだけに、ちょっと見ではよくわかりません。告白すると、数年前ですが、タイトルに惹かれて CD を単体で買ったことがあります。一緒にテキストも買っておけば少しは違っていたのでしょうが、あさはかにも手を抜いてしまい、CDだけだったものですから、聴いても何がいいのかさっぱりわからず、捨てようと思ったぐらいです。ただ、実際には、捨ててしまうのも何だからと、中学校で英語を教えている知り合いに差し上げました。(ちなみに、この中学校、有名な付属中学なのですが、最近になって、Jazz Chants を英語の授業に取り込み、実践していることを知り、がっくりしました。自分の目はふし穴だったのだと)
その程度の認識でしたから、Jazz Chants というのは、あの ABC の歌レベルで、楽しく英語を勉強できるしかけぐらいにしか思っていませんでした。ところが、どうして、どうして、元々は、ニューヨーク大学でのノンネイティブ向け英語コースから生まれたとあって、おとな向けの英語教授法です。
1969年のこと、当時 Carolyn さんは、昼間はニューヨーク大学でノンネイティブ向けに英語を教える一方で、夜は Billy Carroll's Town Club というアイリッシュパブでピアノの弾き語りをやるという生活をしていました。そんなある日、客の誰かが知り合いに向かって、Gee, it's good to see you. You look wonderful. とあいさつしているのが耳に入って来た所で、あれっ、これって、
Gee, it's good to see you. You look wonderful.
だから、1−2−3−4 というビートじゃないと、ピンと来たのだそうです。ここから出発して Jazz Chants を本格的に研究し、ハーバードに招かれたり、国務省の肝いりでアフリカに派遣されたりと引っ張りだこになります。

★ Jazz chants の基本おそらく Jazz Chants の基本中の基本と言うか、その本質がわかるのは、次の素朴なセンテンスでしょう。
(a) Hi, how are you. → ● ・●・
(b) Fine, how are you. → ● ・ ・●
いずれも2拍のセンテンス、つまり強く発音する音節が二つあるセンテンスですが、アクセントを置く所が違うので、(a) は手拍子のイメージで言えば、パッ パパッパッ、(b) は、パッパパパッとなります。
彼女の最新作である Jazz Baby in Africa という名のCDでは、アフリカーンスやズールー語など計5カ国語での Hi, how are you? Fine, how are you? が同じリズムに乗って交わされているぐらいで、今や、彼女のトレードマーク的なフレーズです。
そしてジャズビートに乗って歌うように Let's have lunch today. では、today が発音上は、t'day に近い音になること、同様に Pizza with tomatoes, ham and cheese. でも、ham'n cheese という響きになることをまさに身をもって体験していきます。
その一方で、Fresh fish, Fresh fish for breakfast, Fresh fish, Fresh fish for lunch では、sh と ch の音を区別すること、I'd like a tuna salad sandwich on whole wheat toast. では、同じように wh と書くのに、whole では w の音が落ち、wheat では残るといった発音上のポイントを学べたりします。
要するに、ただただリズムというのではなく、Graham 先生のシリーズ(オックスフォード大学出版局から30点前後出ています)には Grammar Chants というのがあるぐらいで、形容詞の比較級、未来形といった文法事項も織り込まれています。奥が深いのです。それでいて、上の発音上 and が n に縮まるといった学習者がつみずきやすい点にまで目を配っているのですから、学習者思いと言うのか、親切ぶりには頭が下がります。

★ Jazz chants の応用こういった Jazz chants は、教科書を買ってきて付属の CD を繰り返して聴けば誰でも真似できるでしょうし、英語を教えてらっしゃる方もその上で応用ができることはわかります。
しかし、自分でチャンツを作ってクラスで使うとなるとちょっと無理な感じがします。事実、私もそう思っていました。ところがちょっとした雑談の中で、そんなことはないよ、誰でも簡単に作れるよと、いとも簡単に極意を伝授されました。
ご紹介しましょう。
何でもいいから birds といった適当なグループを思い浮かべ、そこから2音節の単語、3音節の単語、1音節の単語をピックアップします。それを各々、2−3−1と形容したとすると、
2−3−1
2−3−1
2−3
2−3
2−3−1
と並べていけば、それでチャンツの出来上がりと言うのです。例えば、2音節の単語として、chicken 、3音節のものとしてalbatross、1音節のものとして duck を使うとしましょう。
そして以下のように2−3−1と並べた上、下線で示した強く発音する音節の所で手拍子を打ちながら、言ってみてください。
chicken(2音節の単語), albatross(3音節), duck(1音節)
chicken, albatross, duck
chicken, albatross, duck
chicken, albatross
chicken, albatross
chicken, albatross, duck
これを応用したければ、big chicken, ugly albatross, skinny duck などの形容詞を付けていったり、Chickens taste good. Albatrosses are not good for food. Ducks are delicious. とセンテンスにして並べるという具合にアイディア次第で、いくらでもふくらませることができます。

★ さいごに世の中、児童英語ブームで、英語でのお遊戯が氾濫していると承知していますが、どうせ英語遊びをするなら、のちのちの本格的な英語の勉強に役立つ、こういった Jazz chants を取り入れて欲しいものです。また、おとなも、馬鹿にせず、ストレスの解消も兼ねて、単調ながらも力強いビートを自分でたたき出しながら英語のセンテンスを反復練習する価値はあるはずです。
専門家の間でも英語のリズムの何たるかを理解し、それを身につけられないようでは英語は習得できないとされています。例えば、Adams という研究者は、どの音節のところにビートが来るのか(手拍子を打てるのか)がわからない学習者は、変則的なリズムで話す結果、言っていることが相手に通じないで終わるとしています。
また、こうした英語特有の発音のパターンをおさえることは、リスニングにも影響します。というのは、チャンツを通じて学習者が何をやっているかと言えば、結局、英語による会話の正体でもあるリズムとイントネーションにつき、言わばシミュレーションをしているのであり、その意味では聴こえてくる言葉より、そのうしろにあるリズムとイントネーションの方が重要だとすら言えるのです。
例えば、これは実際に目にしてびっくりしたことですが、グループに別れてかけあいをやりながら練習をしているときに言うべき「セリフ」を忘れた学生に対して、Carolyn が、それは「パッパパパッパ パッ」でしょうと手拍子でお手本を示すと、すっとそれが口をついて出て来たりするのです。それほど重要なものであるからこそ、そこにある「何か」を練習でつかんでおけば、リスニングのときであれ、スピーキングのときであれ、余裕をもって対処できるというのが私の理解です。

日向清人のビジネス英語雑記帳
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2006/11/jazz_chants.html



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Carolyn Graham認定ジャズチャンツ・ユニオン(J.C.U.)

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受付担当;石丸詩乃

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